2016年8月13日土曜日

世界のマンガについてゆるーく考えよう。

アメリカン・コミックスにフランス語圏のバンド・デシネ、イタリアのフメッティ、スペインのテベオ、韓国のマンファ、中国のマンホア……。世界にはさまざまなマンガがあります。これらの海外マンガは、早いものだと19世紀末や20世紀初頭には日本に紹介され始め、現在に至るまで多くの作品が日本語に翻訳されています。

過去にもアメリカン・コミックスを中心に海外マンガが注目を浴びたことはあったのですが、2010年前後を境に、海外マンガの翻訳がかつてないほど活況を帯びています。

邦訳された世界のさまざまなマンガ

こうした状況を受け、2012年には、海外マンガフェスタガイマン賞が始まりました。海外マンガフェスタは、プロ・アマ問わず、海外のマンガ家が集まり、作品の販売やトークなどを行なう海外マンガの祭典。ガイマン賞は、1年間に出版された翻訳海外マンガを対象に行われる“読者が選ぶ翻訳海外マンガアワード”です。

ガイマン賞は毎年、前年度の秋頃からその年度の夏頃まで、という約1年間に刊行された翻訳海外マンガを対象にしています。ガイマン賞2012のノミネート数は65点、ガイマン賞2013は86点、ガイマン賞2014は107点、ガイマン賞2015は121点と、年々、海外マンガの出版点数が増えているのがわかります。

つまり、今こそ海外マンガについて考えるまたとない好機! ここ数年海外マンガの翻訳点数が増え続けていると言いましたが、その向こう側には翻訳されていない作品が無数に存在しています。その中には、今まで読んだどんなマンガより、あなたの心に響く作品があるかもしれません。

アメリカン・コミックスやバンド・デシネについては、サークル・研究会・個人的な集まりなど、いくつかあるようですが、海外マンガ全体、さらには日本のマンガも含めた世界のマンガということになると、活発に活動しているオープンな集まりはないように見受けられます。

ないなら作りましょう! ということで、2016年8月から、「世界のマンガについてゆるーく考える会」、略してSMYKを始めることにしました。名前はとりあえずのもので、(仮)という感じです。「世界のマンガについてゆるーく考える会(仮)」。もっとふさわしい名前が見つかったら、途中で改名するかもしれません(笑)。

この会が扱う対象は文字通り「世界のマンガ」です。翻訳された作品から未邦訳の作品まで、アメリカン・コミックスからマレーシアやデンマークのマンガまで、海外の最新情報から海外マンガと日本マンガの関係まで、幅広く世界のマンガを楽しみましょう。会の内容は、雑談から読書会的なもの、ちょっとしたレポートから何なら研究発表まで、こちらも幅広く行なえたらと思っています。必ずしも専門家の集まりではありませんので、海外マンガにちょっと興味があるという人も気軽にご参加ください。開催頻度は目標月1回。平日の夜を想定していますが、参加者の希望に応じて調整していきたいと思います。

皆さんのご参加をお待ちしています!

原 正人(バンド・デシネ翻訳/ガイマン賞実行委員会)

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